ネットストーカー被害の対処法と、被害を未然に防ぐ7カ条

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無言電話や待ち伏せなど、身の周りで常に付きまとわれるというのが、多くの方が持っているストーカーに対するイメージではないかと思います。しかし、インターネットが発達している現代では、インターネット上でもストーカー行為が行われることが問題視されています 。もしかしたら自分はネットストーカー被害にあっているのでは?と、なんとなく心当たりがある人もいらっしゃるかもしれません。たとえ確信がなかったとしても、「もしかしたら」が考えられる時点で何らかの対処をする必要があるかもしれません。

また、今はネットストーカー被害にあっていないからといって、今後も大丈夫とは言い切れません。それは、ネットストーカー被害は性別や年齢に関わらず、いつ、誰に降りかかるか分からない恐ろしさを秘めているからです。

そこで今回の記事では、ネットストーカーに対処して事態の悪化を防ぐ方法と、ネットストーカー被害そのものを未然に防ぐ方法を解説していきます。

目次:

1.ネットストーカーとは何か
・1-1.ネットストーカーの定義
・1-2.ネットストーカーが行う主な行為
・1-3.実際にあった被害事例
・1-4.ネットストーカーの法的な取り扱い
・1-5.ストーカー規制法が改正され、より現実に即した形になっている
2.ネットストーカー被害に遭っていると感じたら取るべき対処
・2-1.警察に相談する
・2-2.弁護士に相談する
・2-3.相談時に必要な証拠を集めておく
3.ネットストーカー被害に遭わないために心がけたい7カ条
・3-1.SNSやネット上にむやみに個人情報を公開しない
・3-2.特定の団体や人を攻撃するような態度を取らない
・3-3.好意を持たれるような曖昧な態度にも要注意
・3-4.事情によってはSNSやメールの複数アカウントを運用する
・3-5.SNSの公開制限を設定する
・3-6.SNSのタグ付けには十分な配慮を
・3-7.被害の初期段階から第三者の関与を示唆する
4.まとめ

1.ネットストーカーとは何か

最初に、ネットストーカーとはどのようなものなのか、その定義と行動について解説していきます。

1-1.ネットストーカーの定義

ネットストーカーはサイバーストーカーとも言われ、付きまといや押しかけなどといった物理的なストーカーとは異なり、メールやSNS、ブログなどを利用して特定の人物に対してしつこく付きまとうストーカーのことをいいます。

インターネットを利用することからサイバーストーキング、またはネットストーキングとも言われ、サイバー犯罪の1つ とみる考え方もあります。

1-2.ネットストーカーが行う主な行為

ネットストーカーは誹謗中傷や個人情報を特定してくるなど、様々な方法で嫌がらせを行ってきます。彼らの主な行為について一つひとつ解説していきますが、まず注意しておきたいことがあります。それは、ネットストーカーの行為は多岐に渡るため、ここで解説されていないからといって「違うかもしれない」とご自身が感じている不安や恐怖心を抑え込んでしまう必要はないということです。

詳しい対処方法については後述しますが、少しでも「もしかしたら」という気持ちや不安があるのなら、まずはしかるべき所に相談してみることをおすすめします。

1-2-1.一方的に好意を持ちしつこく言い寄ってくる

インターネットで相手を知るには、公開されているプロフィールやブログ、SNSなどが判断材料となります。
実際に会って話すことができれば相手の様々な一面や表情を見ることができますが、インターネットでは公開されている情報で相手のことを想像するしかありません。

そのため、想像を元に恋愛感情を抱かれてしまうことがあり、その感情がエスカレートした結果、実世界のストーカー行為のように異性に対してネット上でしつこくつきまとうケースがあります。

1-2-2.誹謗中傷を書き込まれる

インターネットコミュニティでの揉め事やつぶやきに対する過剰反応など、ちょっとしたきっかけで妬みや憎悪を抱かれてしまい、ブログやSNS、または掲示板などで誹謗中傷を書き込まれてしまうことがあります。

この場合、異性・同性を問わず攻撃対象となった人にしつこくつきまとって攻撃します。エスカレートすると攻撃者は仲間を募り、さらに大人数で攻撃をするケースに発展するケースもあります

1-2-3.位置情報などから個人情報を探してくる

位置情報や公開されているプロフィール、SNSの書き込みなどといった断片的な情報を基に、検索エンジン などを駆使して個人情報を探し出し、特定されてしまうケースがあります。

動画や写真などの背景に映り込んだ建造物や河川などの風景も複数集まればある程度の場所を特定することが可能になるため、これらの情報を不用意に不特定多数に公開するのはリスクを伴います。

1-2-4.被害者になりすまして嫌がらせをする

たとえば被害者になりすまして勝手にブログを立ち上げて被害者の意思とは無関係の書き込みを本人の意見であるかのようにされてしまったり、掲示板に勝手に書き込みをすることで、あたかも被害者が迷惑行為を行っているように見せかけるなどといった様々な嫌がらせ行為を行うことで、被害者自身の状況が悪化していたり、ネット上のみならず現実世界での活動が制限または停止にまで追い込まれるケースもあります。

1-2-5.被害者の情報を無断で公開する

あらゆる手口で入手した被害者の情報を匿名掲示板やSNSなどに無断で公開されるケースがあります。この場合、被害者の情報を無断で公開した加害者が他者に被害者を誹謗中傷するように扇動することで、加害者の数が増大していってしまう可能性もあります。

1-3.実際にあった被害事例

ネットストーカー被害にあった実際の事例として、アイドルとして活躍していた女性がファンの男性にTwitterに執拗な書き込みをされるなどといった嫌がらせを受けた挙句、刃物で襲われるといった痛ましい事件がありました。この事例の被害者は芸能活動をしていた方ですが、今も多く起こっているネットストーカーの被害者の多くは一般の方です。

また、未成年が罪を犯した場合、一般のメディアでは少年法に基づき実名報道はなされませんが、何かしらの手段で調べ上げたその未成年犯罪者および家族や保護者の勤務先まで、ありとあらゆる個人情報をネット上に公開されるといった事例もありました。実際、罪は簡単に許されるものではありませんが、こういった場合のネットストーカーは自らの行いを正義と信じている事が多いため非常にやっかいです。

現在は多くの方がSNSやブログなどで自ら情報を簡単に発信できるため、そこを経由して嫌がらせ行為をする事例が増えているようです。

1-4.ネットストーカーの法的な取り扱い

日本にはストーカー規制法という、ストーカー行為を裁く法律があり、警察はこの法律を基にストーカーを取り締まることができます。
しかし以前まではインターネットを利用して嫌がらせをするネットストーカーについての明確な規定がなかったことから、警察も適切に対応することが難しい状況でした。

しかし、「1-3.実際にあった被害事例」で挙げたような事例などがストーカー規制法の見直しの契機となり、2016年以降はネットストーカーも取り締まりの対象となりました。

1-5.ストーカー規制法が改正され、より現実に即した形になっている

ストーカー規制法が改正されたことにより、住居付近での付きまといや無言電話などといったストーカー行為の他に、メールやSNSのメッセージなどを利用した迷惑行為も規制対象となりました。

具体的には、LINEやFacebook、Twitterなどへの執拗なメッセージ送信や、ブログやSNSのダイレクトメッセージなど個人のページへのコメントなどが規制対象として含まれることとなり、2017年からは非親告罪としての扱いとなっているため、被害届がなくても取り締まりの対象とすることができます。

このため、ネットストーカーに対する警察の取り締まりがより効力を持つようになっています。ストーカー規制法改正についての詳細は、警察庁の情報発信ポータルサイトである「Café Mizen-未然-」で確認することができます。

Café Mizen-未然-

2.ネットストーカー被害に遭っていると感じたら取るべき対処

もしかして自分はネットストーカー被害に遭っているかもしれないと思ったら、自分一人で何とかしようとするよりも、第三者に相談した方が事態の悪化を押さえることが出来る可能性があります。

第三者といっても友人や家族などに相談するだけでは、残念ながら十分な効力が得られないと考えられます。そこで、ネットストーカー被害に特に有効であると考えられる相談先について解説していきます。

2-1.警察に相談する

ネットストーカー被害に遭った時に一番有効であり安全なのは、警察に相談することだといえます。それはストーカー規制法の改正により、2017年からネットストーカーも取り締まりの対象となってため、警察による取り締まりの効力が以前よりも強まったからです。

最寄りの警察署に相談しても良いですが、被害者のためのホットラインがネット上に公開されているので、不安に感じた場合はいつでも警察に電話で相談できるようになっています。

警察や被害者ホットラインなどの相談窓口

2-2.弁護士に相談する

まずは警察に相談することが最優先であり、最も安全な方法であるといえますが、それぞれの理由により警察に行くことがためらわれる場合もあるかもしれません。そのような場合は、弁護士に相談して対応してもらうことも可能です。

ただし、弁護士による対応はあくまで法律に則って接近禁止の仮処分を申し立てるなどといった方法がとれるといったもので、ネットストーカーの行為そのものを取り締まることはできません。そのため、最終的には弁護士が被害者の代理人として警察に届け出ることが多いようです。

弁護士には冤罪弁護や財産分与など、それぞれ得意分野というものがあるため、ネットストーカーに強い弁護士を探すことが必要になります。もちろん自ら検索して相談する弁護士を探しても良いですが、まずは国が設立した法的トラブル解決の案内所である「法テラス」に相談するのも良いでしょう。

日本法律支援センター 法テラス

2-3.相談時に必要な証拠を集めておく

警察や弁護士に相談する時は、相手からどのような被害を受けたのか分かる資料や証拠を集めておくと、警察や弁護士が動くための証拠を集める時間を省くことができるため、より迅速に対処してもらうことが可能となります。従って、被害を受けた時のメールや写真などは消さずに保存しておくことが非常に重要です。

また、いつ、どこで、相手に何をされたかといったことを詳細に記録しておくことも有効な証拠になる場合があるので、できるだけ記録しておくことがより身の安全を高めることにつながります。

3.ネットストーカー被害に遭わないために心がけたい7カ条

ネットストーカー被害に遭ってしまった場合は警察に相談することが最優先ですが、何よりもネットストーカー被害に遭わないように心掛けることが大切です。そこで、ネットストーカー被害に遭うリスクを最小限に抑えるために心がけたい7カ条について解説していきます。

3-1.SNSやネット上にむやみに個人情報を公開しない

個人情報を特定する材料は、ブログやSNSなどの公開プロフィールだけではありません。
SNSでの言動やブログの内容に、自撮りした時に自宅内の様子が写りこんでいたり、自宅付近の建物やベランダからの風景など、自宅の位置を特定されやすい写真を 投稿していると、ネット検索などで個人情報を特定されやすくなる危険性があります。

また、特定の学校が判別できるような制服や持ち物を身に着けて情報を公開することも個人を特定する危険性をかなり高めます。

以上のことから、文章、画像、動画いずれにしてもネット上に投稿してしまう前に、個人情報が特定されてしまう情報を含んでいないかどうかをよく確認することが、ネットストーカー被害に遭わないためには重要な対策となります。

3-2.特定の団体や人を攻撃するような態度を取らない

特定の団体や人が嫌がるようなことを言ったり、妬みや憎しみを買うような態度をとることはトラブルのもとになります。

原則として匿名であるインターネットにおいては負の感情などはリアルよりも増大しやすい傾向にあるため、特定の団体や人を攻撃するような態度をとるといったような、リアルの世界でもトラブルの発端になりやすい行動は慎んだ方が身のためだといえます。

3-3.好意を持たれるような曖昧な態度にも要注意

インターネットでは、公開されているプロフィールやブログやSNSなどに公開されている情報から相手を判断するしかないため、これらの情報を基に想像した相手に一方的に好意を抱いてしまうケースがあります。このように相手に好意を持たれてしまった場合、嫌だと思うことははっきりと嫌だと意思表示することが大切です。

ネット上では相手のしぐさや表情を見ることができないため、曖昧な態度をとってしまうと「本当は嫌がっていないのだろう」や、「今はダメなだけで別の機会なら問題ない」など、嫌だという意思がしっかり伝わらず、相手にとって都合のいい解釈をされる可能性があります。

嫌だと思うことや苦痛に思うことを無理に受け入れる必要はありません。
相手のためにも、嫌なものは嫌だとはっきりと態度で示す勇気を持つことが大切です。

3-4.事情によってはSNSやメールの複数アカウントを運用する

人によってSNSやメールを複数のアカウントで運用する事情は異なりますが、複数のアカウントをプライベート用や業務用などといった ように使い分けることは、ネットストーカー被害を未然に防ぐ上で有効だと考えられます。

1つのアカウントのみで運用していた場合、そのアカウントがネットストーカー被害に遭ってしまうと攻撃され続けることになります。
しかし複数のアカウントを持っていれば、もし1つのアカウントが被害に遭ったとしても、そのアカウントを捨てることで被害の拡大を抑えることができます。

3-5.SNSの公開制限を設定する

SNSでは公開制限を設定しないと、世界中にいる不特定多数の人に自分の情報が公開されることになります。

自分が有名人なら話は別ですが、面識が無いにも関わらず自分の情報を見る人の中には、個人情報を悪用するなど良くないことを考える人もいる可能性もあるため、知人だけに公開するなどといった公開制限を設定した方が安全性は高まります。

それぞれの事情で公開制限を設定することが難しい場合は、ネット上に 公開する文章や画像などには可能な限り個人情報を含めないといった対策が必要となります。

3-6.SNSのタグ付けには十分な配慮を

SNSのタグは自分で編集することができ、必要な情報を検索するためには非常に便利なものです。

インターネット上には情報が溢れているため、自身が発信した情報が埋もれてしまわないように、多くの人はできるだけ検索されやすいタグを付けようとすると思います。しかし、だからこそ注意が必要で、例えば自宅周辺の建造物の名前や位置をタグ付けした情報を頻繁に投稿すると、そこから個人情報を特定される可能性があります。

SNSは便利なものではありますが、タグ付けをするには個人情報が特定されないように十分な配慮を心掛けることが大切です。

3-7.被害の初期段階から第三者の関与を示唆する

もしかしたらネットストーカー被害に遭っているかもしれないという心当たりがある場合は自分だけで解決しようとすると、かえって状況が悪化してしまう場合があります。そのため、被害の初期段階から警察や企業のコンプライアンス部門、友人や身内などといった第三者が関与していることを示唆することが有効だと考えられます。

特に警察はネットストーカーを法的に取り締まる権限を持っているため、警察に相談しているなどといったことを示唆することが最も有効、かつ安全であるといえます。

4.まとめ

ネットストーカー被害に遭っている場合の対処法と、被害を未然に防ぐために心がけたいことについて解説をしてきました。

今や、インターネットは現代社会ではなくてはならないものとなっています。だからこそ、個人情報を適切に管理することと、ブラウザの向こう側にいるのは人なのだということを忘れないことが身を守ることに繋がります。ネットストーカーは適切な対処をすれば被害を最小限に抑えるとともに未然に防ぐことも可能なので、少しでも心当たりや懸念がある方はこの記事の方法を参考にして、適切に対処するようにしましょう。

※記事内容の利用実施は、ご自身の責任のもとご判断いただくようお願い致します。

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