
オンラインウイルススキャンで何ができるのか、そのやり方や効果についてお調べではないですか?
まずはオンラインウイルススキャンが必要な場面と、実際にできることについて簡単に解説していきます。
続いて、大きく2系統に分けられるウイルススキャンを詳しく見ていき、サービスの特徴を比較します。落ち着いてやればどのやり方でも簡単に特定のファイル・URLを検査できるので、セキュリティに関してなんらかの不安があるならこの機会に調べてみてはいかがでしょうか。
1. オンラインウイルススキャンが活躍する2つの場面
≪個別のファイルが安全かどうかすぐ調べたいとき≫
望ましくはありませんが、セキュリティソフトが動作していない環境で、ファイルを他人から渡されたり、インターネットを介してダウンロードすることがあるかもしれません。それがウイルスに感染していないとは限りません。
少しでも疑いがあるファイルは、ブラウザ上でオンラインウイルススキャンができるサービスを利用しましょう。簡単な手順で、スキャンが実行できます。
≪個別のURLが安全かどうかすぐ調べたいとき≫
これからアクセスするURL(WEBアドレス)が安全かどうかを、インターネット上のオンラインスキャンサービスを利用することで、すぐにチェックできます。
2.ブラウザで怪しいファイルをスキャンするサービス
怪しいファイルを利用しなければならないときには、ブラウザでウイルススキャンできるサービスが有効です。以下に挙げるサービスは、調べたいファイルを、複数のアンチウイルスエンジンにかけてチェックするものです。
2-1.代表的なサービスの概要
アンチウイルスエンジンの数や、対応できるファイルの容量に格差があります。なお、日本語に対応していないサービスもありますが、感覚的に操作でき、また判定も分かりやすいので、戸惑うことはないでしょう。
ただし、インストール不要で行える手軽さがある反面、インストールして行うセキュリティソフトと比べウイルスの検出力は一歩劣る点も覚えておきましょう。
サービス | 概要 | 日本語 | 備考 |
---|---|---|---|
VirusTotal | 約40種類のアンチウイルスエンジンでスキャン | ○ | 64MBのファイルまで対応。URLのスキャンも可能 |
Metascan Online | 約40種類のアンチウイルスエンジンでスキャン | × | 140MBのファイルまで対応。IPアドレスのスキャンも可能 |
Jotti’s malware scan | 約20種類のアンチウイルスエンジンでスキャン | × | 25MBのファイルまで対応 |
VirSCAN.org | 約40種類のアンチウイルスエンジンでスキャン | ○ | 20MBのファイルまで対応 |
Dr.Web online scanners | ロシアのセキュリティベンダーDr.Webによるサービス | × | 100MBのファイルまで対応。URLのスキャンも可能 |
2-2. ファイルのスキャン方法(VirusTotalの場合)
- 【ファイルを選択】ボタンをクリックし、ウイルススキャンをしたいファイルを選択します。
- 調べたいファイルを選択したら(ここでは「怪しいファイル.txt」)、【スキャンする】をクリック。
- スキャン結果が表示されます。55種類のアンチウイルスエンジンでチェックし、「検出率 0/55」となりました。
3.ブラウザで怪しいURLをスキャンするサービス
ファイルをスキャンするのと同様に、URLをスキャンすることができます。フィッシング詐欺など、危険なサイトかどうかがアクセスせずに判断できます。
3-1.代表的なサービスの概要
主にセキュリティベンダーが提供しているサービスです。安全、危険、(注意、警告、未評価)など、段階的に危険度が評価されます。ただしワンクリック詐欺サイトについては、サービスにより検出しないとこもあるので注意が必要です。
サービス | 概要 | 日本語 |
---|---|---|
ノートン セーフウェブ | マルウェアだけではなく、フィッシング、ワンクリック詐欺などをチェックします。商品販売サイトの場合、偽物を売っているサイトを検知することもあります。 | ○ |
Trend Micro Site Safety Center | 安全、不審、危険、未評価の4段階で安全性を評価します | ○ |
gred | サイトの安全性とセキュリティの問題を調べます | ○ |
aguse.jp | 悪意あるサイトなどに該当するブラックリストかどうかを判定します | ○ |
URLVoid.com | 複数のチェック機関による診断が行われます | × |
Web Inspector | ブラックリストのチェック、悪意ある活動、不審な活動などのチェックをします | × |
AVG Threat Labs | 安全なサイト、注意が必要なサイト、脅威が発見されたサイトに判別します | × |
3-2.URLのスキャン方法(ノートンセーフウェブの場合)
1.ノートンセーフウェブにアクセスし、URL欄に調べたいサイトのURLを貼り付け、検査ボタンをクリック。
2.瞬時に検査結果が表示されます。ノートンセーフウェブでは、偽物の商品を販売しているオンラインサイトも表示します。
4.まとめ
他人から渡されたファイルやURLを扱わなければならないとき、ウイルス感染が気になるなら、こちらで紹介していインストール不要の手軽なサービスを活用してみてください。そして、より強力な保護を求めるのなら、インストール型のセキュリティを使いましょう。