
PCがウイルスに感染したのではないかと不安に思い、その症状や挙動、対処法をお調べではないですか?
まずは、こうなっていたら怪しいという代表的な症状をまとめていきますので、思い当たることがある場合はウイルスの検知と駆除を行いましょう。最も効果的かつ安全なのは、有料版セキュリティソフトの体験版をインストールし、検査と駆除を行うことです。
また、今後ウイルスに感染しない対策としては、やはり総合的なセキュリティソフトの導入が有効となります。あわせて、ウイルスの侵入経路やその対策もまとめます。セキュリティソフトと一緒に、日頃からウイルスをシャットアウトする習慣をつけましょう。
目次:
1.まずはこれをチェック!PCがウイルスに感染したときの代表的な症状
・1-1.外見上あからさまな症状
・1-2.違和感を覚えるかもしれない症状
2.有料セキュリティソフトでPCを確実に守る!
3.無料セキュリティソフト導入でウイルス感染をお手軽に防止
4.ウイルスの感染経路と、シャットアウトするための方策
・4-1.ウイルスの感染経路
・4-2.ウイルス侵入の防止策
5.まとめ
1.まずはこれをチェック!PCがウイルスに感染したときの代表的な症状
ウイルスは「情報を盗む」「詐欺を働く」「PCを壊す」「他のPCを攻撃する」など、さまざまな悪事を働きます。そして、そうした活動によりPCに負荷がかかったり、非感染時とは異なる症状が現れることもありますが、ユーザーが気づけないケースが最近では増えています。
直接目に見えて分かりやすい症状から、潜伏して分かりづらい症状まで、さまざまなものがあります。ここではタイプ別に代表的な症状を整理してみます。
1-1.外見上あからさまな症状
持ち主のPC操作とは関係のない挙動が起こっている場合は、ウイルス感染の可能性があります。これらは目に見えるため、早期発見しやすいと言えます。
≪主な症状≫
- 勝手に再起動する
- 偽のセキュリティツールが起動する
- 意図していない複数の画面が立ち上がる
- Webブラウザに、覚えのないツールバーやお気に入りが追加される
- Webブラウザで、まったく無関係のサイトが表示される
- デスクトップ上に見知らぬファイルやフォルダが現れる
上の画像はSystem Care Antivirusという偽のセキュリティソフトです。パソコンに入り込んでしまうと偽のセキュリティ警告を乱発し、ユーザーを無意味な課金に誘導します。
1-2.違和感を覚えるかもしれない症状
PCの何かがおかしくて、これってウイルスのせい?と、疑うこともあるでしょう。ここではウイルスが隠れながらにして引き起こす可能性がある症状をまとめます。ただし、最近ではPCのスペックや回線が高速化したこともあり、ユーザーが異変に気づけないことのほうがずっと多いことも覚えておきましょう。
≪PC上で起こる主な症状≫
- PCやWebブラウザの動作が遅く(重く)なる
- 回線速度が遅くなる
- セキュリティソフトが機能しなくなる
- アプリケーションが起動しない
- タスクマネージャのCPU使用率が不自然に上下する
2.有料セキュリティソフトでPCを確実に守る!
一番確実でオススメできる方法は無料体験版でも良いので有名な有料のセキュリティソフトを入れてチェックすることです。
なぜならば、Windows Defenderをはじめとする無料のセキュリティソフトは最低限の機能しか搭載されていないものもあり、状況によっては有料のものでしか駆除できないものがある可能性があるからです。
有料ソフトでは、ファイアウォール(ウイルスバスターは独自のファイアウォールを搭載していません)をはじめ、ヒューリスティックやレピュテーションによる検知など複数のセキュリティ技術を組み合わせることで、さまざまな角度からウイルスを発見します。これは無料のセキュリティソフトには無理なことです。
また有料ソフトはサポートが充実しているため、トラブル発生時に相談することができます。確実なセキュリティ対策を考えるなら、有料ソフトの導入がオススメです。
以下が無料体験版を用意している代表的なセキュリティソフト一覧です。これらの有料版セキュリティソフトは体験版であれば製品版と同等の機能が無料で使用できます。いきなり購入する必要はありません。まずは体験版をインストールしてみましょう。
セキュリティソフト名 | 体験版日数 |
---|---|
ノートン セキュリティ | 30日間 |
カスペルスキー セキュリティ | 30日間 |
マカフィー トータルプロテクション | 30日間 |
ウイルスバスター クラウド | 30日間 |
3.無料セキュリティソフト導入でウイルス感染をお手軽に防止
ほどほどのウイルスの検出・駆除だけなら、無料のセキュリティソフトでも一定の効果が見込めます。そのため、なにもソフトを入れていないなら、ひとまずこれらを導入する手があります。
ただし、無料のセキュリティソフトは、既知のウイルスの検出や削除のみしか行ってくれないものが多く、基本的にメーカーのサポートを受けることができません(KINGSOFT除く)。常に新種のウイルスを検知したい場合や、トラブル発生時に自力で解決する自信がなければ、サポート体制がしっかりしている有料セキュリティソフトの導入を検討してください。
セキュリティソフト名 |
---|
avast! |
Avira |
AVG |
KINGSOFT |
4.ウイルスの感染経路と、シャットアウトするための方策
セキュリティソフトには強力な防御効果がありますが、万能ではありません。ウイルスがどのように侵入するかを正しく理解し、感染を未然に行動をとることもまた重要なのです。
4-1.ウイルスの感染経路
ウイルスはPCの内部から発生するものではなく、外部から侵入してくるものです。主にインターネット通じて、あるいは外部メディアが、その侵入経路となります。
4-1-1.インターネットを介した感染
- メール:最もウイルスを運ぶ存在であるのがメールです。添付ファイルにウイルスが仕込まれていたり、記述されたURLにアクセスするとウイルスに感染するという悪意ある仕掛けが施されています。
- 実行ファイル、圧縮ファイル:「.exe」の拡張子が付いた実行ファイル、「.zip」の拡張子が付いた圧縮ファイルのダウンロードには注意が必要です。特に無料で配布されているものには警戒すべきで、安易に実行したり、解凍してはいけません。
- 偽造、改ざんされたWEBサイト:正規のサービス本物そっくりに作られたWEBサイトにウイルスが仕込まれているケースがあります。あるいは、正規のサイトにウイルスが仕込まれ、アクセスしたユーザーがウイルス感染する事例も確認されています。
- ワームの侵入:ネットワークを経由して、ワームと呼ばれる自己増殖するマルウェアが侵入する可能性があります。
- 信頼できないソフト:信頼できないサイトで配布されているソフトをインストールしたのと同時にウイルスにも感染することがあります。
4-1-2.外部メディア、デバイスを通じた感染
USBメモリを代表とする外部メディア、デバイスは、「PCから外部へ」「外部からPCへ」とウイルスを運ぶ可能性があります。
≪ウイルス感染に気を付けるべき外部メディア、デバイス≫
- USBメモリ
- CD・DVD
- カードリーダー
- ハードディスク
- プリンター
- デジカメ
- iPod等の音楽再生プレイヤー
- スマートフォン
4-2.ウイルス侵入の防止策
4-2-1.怪しいメールやサイトに注意する
怪しいメールやサイトは、「開かない」「URLをクリックしない」「ダウンロードしない」など、警戒して接するべきです。
4-2-2.ソフトウェアやOSを更新する
ウイルスの中には、ソフトウェアの脆弱性をついて侵入するというものがあります。利用するソフトウェアは、常に最新版に更新するのがベストです。OSに関しても、同じことがいえます。
4-2-3.外部メディアの自動実行をオフに設定する
他人から渡されたメディアをPCに接続するときに、コマンドが自動実行されてウイルス感染してしまうことがあります。これを防ぐためにはデバイスが「自動再生」されないように、PC側を設定する必要があります。
≪Windows10での設定方法≫
Windows10の検索窓に「コントロールパネル」と入力してコントロールパネルを開き、「ハードウェアとサウンド」をクリックします。
次に、「自動再生」をクリックします。
最後に、「すべてのメディアとデバイスで自動再生を使う」のチェックを外すことで、ウイルスが混入しているファイルを自動的に開いてしまうのを防止します。
5.まとめ
本来、PCをウイルスから守るためには、セキュリティソフトを導入しておくべきですが、そうしていない人が多くいるのも事実です。ここで最初に取り上げた感染の症状に覚えがあったら、まずは機能の揃っている有料セキュリティソフトの無料体験版でウイルスの検知と駆除を行いましょう。そして、今後の感染を防ぐためにもいずれかのセキュリティソフトを導入し、ウイルスをシャットアウトする行動を習慣付けましょう。
(注) 本文中「マルウェア」の方が適切な部分が多々ありますが、あえて「ウイルス」という単語を使用しています。