
そろそろスマホのウイルス対策をしっかりしないと…あなたはそう考えていませんか? かつてウイルス対策といえばパソコンだけの話でしたが、今やスマートフォンにもしっかりしたセキュリティを講じなければいけない時代になりました。
とはいえ、特別なテクニックが必要なわけではありません。それこそパソコン同様、信頼性の高いセキュリティソフトを導入しつつ、危険な行動を避けることで、ウイルスに感染して不利益を被る可能性は激減します。この記事ではそのあたりのセオリーを、シンプルかつわかりやすく解説していきますので、スマホのセキュリティに少しでも不安があるならぜひ実行してみてください。
1.今すぐ信頼できるセキュリティソフトを導入しよう
スマホのウイルス対策は、信頼できるセキュリティソフトの導入が必要不可欠です。不正なアプリは、すでに200万種類以上存在すると言われており、こういった危険との接触を未然に防ぎ、またすでに入り込んでしまっているウイルスを駆除するためには、専用のアプリを用いるのがベストです。セキュリティソフトを導入することで、
- 新型ウイルスへの対策
- 危険なアプリやサイトとの接触を避ける
- すでに感染しているウイルスの駆除
を行うことができます。
1-1.未知の脅威への早急な対策として
ウイルスや危険なサイトなどを介して、ユーザーが不利益を被るケースは、すさまじい速度で手口が複雑化しており、毎年のように新しいパターンが登場しています。セキュリティソフトでは、新たに脅威が発見されるたびに、その対策法を最新のアップデートとして配信します。そのためユーザーは、常に最新のウイルス対策を行っている状態になります。
1-2.ウイルス侵入を未然に防ぐために
ウイルスは現実の風邪と同じで、感染する前に予防するのがベストです。スマホのセキュリティソフトをインストールしておくことで、危険なアプリを導入しようとしたり、悪意のあるサイトにアクセスしようとした時点で警告されます。
1-3.すでに感染しているウイルスを駆除するため
「3-2.異変に気付きにくいケース」でも解説しているように、スマホがウイルスに感染してもユーザーが気づいていない可能性があります。セキュリティソフトを導入することで、すでに入り込んでしまっているウイルスを駆除することができます。
1-4.実績のあるセキュリティソフトを選ぼう
たくさんのセキュリティソフトが流通していますが、パソコンのセキュリティソフトも継続的にリリースしている、実績のある会社のアプリを使ったほうがいいでしょう。なぜなら、セキュリティソフトのように見えて、そのアプリ自体がウイルスそのものであり、ユーザーに不利益を与えるケースが実際に発生しているからです。
上の画像は、Android Defenderという偽セキュリティソフトのものです。このアプリをインストールすると、実際には存在しない悪意のあるソフトウェアやセキュリティのリスクが画面に表示され、それらを本体から削除するための料金をユーザーに要求してきます。
1-5.オススメのウセキュリティソフト
パソコンのセキュリティ対策ですでに実績のある会社がリリースしている、主なスマホ用セキュリティソフトです。危険なアプリが多く流通しているAndroid版のみリリースしている会社もあります。
アプリには最初から有料のものと、インストールは無料で、後から有料版にアップグレードできるものがありますが、基本的に有料版のほうが「サポートがある」「本体のフルスキャンができる」のように、より高いセキュリティ機能を有しています。また無料版では日本語に対応していないアプリもあります。
AVAST Mobile Security & Antivirus
2.次にウイルス入りアプリをシャットアウトする術を学ぶ
2-1.野良マーケット、野良アプリは徹底的に避ける
2-1-1.アプリ入手先をGoogle Playなどに限定
Androidは誰もが自由にアプリを開発し、公開できますが、この自由度が危険なアプリの混入の原因になっています。
Google直営のGoogle Play、docomoが運営するdマーケット アプリ&レビューなどからのみ、アプリを入手するようにしましょう。確実とまでは言い切れませんが、危険なアプリと遭遇する可能性は大きく下がります。
2-1-2.身元不明のアプリを許可しない設定に
Androidを使っている場合、誰が作ったのか怪しいアプリをインストールしないように設定しておきましょう。
- 設定ページ内の【セキュリティ】をタップ。
「提供元不明のアプリ」にチェックが入っていないことを確認。
ただしこの設定をすると、提供元がGooglePlayではない信頼できるサイトからアプリをダウンロードする場合、いったんチェックを入れる必要があります。
なおノートン モバイルセキュリティなら、あらかじめ危険なアプリが登録されているため、最初に導入する時点でスマホ内部をチェックし、すでに入り込んでいる危険なアプリを排除します。もちろんそれ以後も、危険なアプリがインストールされないようスマホ本体を守ります。提供元だけでなく、内容などから総合的にアプリの危険度を把握しているため、いろいろなアプリを使いたい方にオススメです。
2-2.信頼できない開発者のアプリはインストールしない
2-2-1.個人情報へのアクセスを要求してきたらインストールは中止
Androidのアプリはインストール時に、そのアプリの権限を許可しますが、電話帳や個人情報への権限を求められたら、いったんその時点でインストールを停止しましょう。
2-2-2.デベロッパー情報をチェックしよう
そのアプリの制作者の情報を確認するクセをつけましょう。Google Playなら、アプリ名のすぐ下にデベロッパー名として表記されています。
ただしデベロッパーを詐称するケースもあるので、レビューやDL数、他にリリースしているアプリ名など、総合的にそのアプリが安全かを判断する必要があります。
2-2-3.著作権を無視したアプリは使わない
音楽ファイルを直接ダウンロードできたり、有名人の画像が無秩序に大量掲載されているような、著作権を無視したアプリは避けましょう。まっとうなデベロッパーはこういったアプリを作りません。
3.不正なアプリの被害パターンも知っておこう
3-1.異変に気づきやすい場合
スマホ本体に起きた異変がすぐにわかるケースには次のようなパターンがあります。万が一現れたら、すぐにセキュリティソフトを使って駆除してください。
3-1-1.架空請求の画面を表示
実際にあったケースで解説します。動画を見るためのあるアプリを本体に入れると、以下のような画面が表示されます。
このアプリ自体が悪意のあるもので、もちろんお金を払う必要はありませんが、この画面が何度も表示されるため、早急に対策しなければいけません。
3-1-2.本体を丸ごと乗っ取るランサムウェア
スマホが完全にロックされ、そのロックを解除するための料金を請求される悪質なアプリをランサムウェアと呼びます。日本ではどの程度被害があるか確認されてはいませんが、欧米ではすでに大きな問題になっています。
3-1-3.不正なアプリをインストールさせようとする
ネットサーフィンをしていると、唐突にアプリケーションの保存を要求されるケースがありますが、これは不正なアプリをインストールさせようとする手口です。拒否すれば問題はありません。もしインストールしてしまった場合、セキュリティソフトでの駆除が必要です。
3-2.異変に気づきにくい場合
ウイルスが水面下で活動しており、感染に気づかないケースも多々あります。あらかじめセキュリティソフトを導入しておき、なおかつ在野のサイト経由でアプリをインストールしないことで、このようなリスクに対抗しましょう。
3-2-1.電話帳を盗み取る
個人情報を盗み取ることが目的のウイルスも存在します。個人情報は資産として売却できますし、盗んだメールアドレスに迷惑メールを大量に送ることで、犯罪者たちは利益を得ます。
不正なアプリに電話帳へのアクセスを許可すると、一瞬のうちに外部に個人情報を送信されてしまいます。
3-2-2.電話の盗聴
スマホでの通話が盗聴されていたという事件がありました。この事件では、ストーカー目的でターゲットのスマホにこっそり不正なアプリが導入されていました。また表面的には別の機能のアプリでも、実は裏側で盗聴をしているという悪質なケースもあるようです。
3-2-3.勝手にSNSメッセージを送信する
Androidのアプリ同士が勝手にSNSメッセージを送信することがあります。自分の端末が迷惑メールの送信元になってしまうケースで、送信しただけでは持ち主が気づかないことがあります。
4.まとめ
スマホのウイルス対策は、「信頼できるセキュリティソフト」+「正しい知識による安全な使用法」で、かなりの精度で行えます。なお不安な方は、Android端末とくらべて圧倒的に不正なアプリが少ない、iPhoneをメインで使うという手もあります。