
WordPressのバックアップを検討しているなら、BackWPupというプラグインがオススメ。いきなりデータが飛ぶなど不慮の事故への備えになりますし、サーバー強化後のメディア再開やドメイン移管時にもバックアップ作業が必要になります。
この記事ではBackWPupの導入から、自動バックアップの設定方法までを画像をたくさん使って解説しています。
それなりに手間のかかる作業なので、時間に余裕があるときこそバックアップの設定をしておきましょう。
2.BackWPupを利用したWordPressのバックアップ方法
- 2-1.BackWPupをインストールする
- 2-2.サーバー上のファイルの自動バックアップを設定する
- 2-3.データベースの自動バックアップを設定する
- 2-4.手動で今すぐバックアップする方法
- 2-5.過去にバックアップしたファイルを確認する
3.まとめ
1.WordPressをバックアップする際の重要ポイント
WordPressのバックアップ対象は2種類の情報
WordPressのバックアップ時には、次の2種類のファイルをバックアップします。
- サーバー上のファイル:画像、テーマ、プラグインなどの記事以外のファイル(ファイルサイズが大きい)
- データベース上のデータ:記事、カテゴリ、コメント、管理画面などの設定(ファイルサイズが小さい)
WordPressの各記事は、それぞれの記事が固定されたファイルではなく、アクセスがあるたびに上記2種類の情報を組み合わせてページを作る仕組みなので、必ずサーバー上のファイルとデータベースをどちらもバックアップする必要があります。
2.BackWPupを利用したWordPressのバックアップ方法
WordPressのバックアップ用プラグインはいろいろな種類がありますが、この記事ではBackWPupを使ったバックアップ方法を解説していきます。このプラグインは、一度設定すればサーバーのデータとデーターベースのデータのバックアップを定期的に行ってくれるので、多くあるWordPressバックアップ用プラグインの中でも一番オススメです。
2-1.BackWPupをインストールする
まずはBackWPupを導入する手順を解説します。
1.WordPressのログインした状態で、[プラグイン]→[新規追加]→文字入力ボックスに[backwpup]と入力
2.BackWPupが表示されたら[今すぐインストール]をクリック
3.インストール完了後、[プラグインを有効化]をクリック
2-2.サーバー上のファイルの自動バックアップを設定する
続いてファイルとデータベースのうち、まずはファイルを自動的にバックアップし続ける設定をします。
1.左側のバーの[BackWPup]→[新規ジョブを追加]
ジョブとは複数の設定をひとつにまとめた「設定プラン」のようなものです。まずここではファイルをバックアップするプランを作ります。
2.[一般]タブを選択し、各種設定を入力、選択します。
【ジョブ名】には、ファイルのバックアップであることがわかりやすい名前をつけてください。
【ジョブタスク】は、[ファイルのバックアップ]を選択。
【アーカイブ形式】はWindowsなら[Zip]を、Macなら[Tar GZip]を選択。
【バックアップファイルの保存方法】は、ここでは[フォルダにバックアップ]を選択。
【エラー】の項目にチェックを入れると、バックアップ取得時にエラーが発生したときだけ、WordPress設定時に登録されたアドレスにメールが送信されます。
最後に[変更を保存]をクリックします。
3.[スケジュール]タブを選択し、各項目を設定します。
【ジョブの開始方法】は[WordPressのcron]を選択します。これは自動的にWordPressがバックアップを実行するという意味です。
【スケジューラタイプ】は[基本]を選択。
【スケジューラ】は[毎週]を選択。ファイルのバックアップはサイズが大きくサーバー負担が大きいので、1週間に一度のバックアップとします。また、アクセスが比較的少ないと思われる、週末の真夜中に実行するよう設定します。
すべて設定したら[変更を保存]をクリックしてください。
4.[ファイル]タブは特に変更の必要はなし。
5.[宛先:フォルダ]タブを選択し、各種設定をします。
【バックアップを格納するフォルダ】にはWordPressがインストールされている場所がデフォルトで表示されています。そのままでもいいですが、より分かりやすく管理するため、/home/◯◯◯.co.jp/public_html/wp-content/uploads/file-backup/などと設定するとよいでしょう。
【ファイルを削除】の数字には何回分のバックアップを保持するかを選択できます。上の画像では15回=15週間分のバックアップが格納するフォルダに保持されます。
すべて設定したら[変更を保存]をクリックしてください。これで一通りの設定は完了です。
6.[今すぐ実行]ボタンを押し、バックアップされるか試してみます。
7.この画面が表示されればバックアップは成功です。
実際にバックアップしたファイルを確認する方法
左側のバーの[BackWPup]→[バックアップ]をクリック。
表示されたバックアップファイルの下の[ダウンロード]をクリックして、PC本体にバックアップしたファイルを保存します。
保存したファイルを開き、wp-から始まるこの3種類のファイルが確認できればバックアップは成功しています。
2-3.データベースの自動バックアップを設定する
次にデータベース上のデータが自動的にバックアップされるように設定します。
1.左側のバーの[BackWPup]→[新規ジョブを追加]
2.[一般]タブを選択し、各種設定をします。
【ジョブ名】データベースのバックアップであることがわかりやすい名前をつけましょう。
【ジョブタスク】は、[データベースのバックアップ]と[インストール済みプラグインリスト]にチェックを入れます。
【アーカイブ形式】はファイルと同様、Windowsなら[Zip]を、Macなら[Tar GZip]を選択しましょう。
【バックアップファイルの保存方法】は[フォルダにバックアップ]を選択。
【エラー】はチェックを入れて、エラー発生時にメールが来るようにしてください。
すべて設定したら[変更を保存]をクリックします。
3.[スケジュール]タブを選び、各種設定を行います。
【ジョブの開始方法】は[WordPressのcron]を選びます。
【スケジューラ】は[毎日]を選びます。ファイルのバックアップよりサイズが小さいためサーバーの負担が少ない点と、記事の更新など日々行う作業にミスがあった場合にすぐ元に戻せるため、データベースのバックアップは毎日取った方が安心です。
すべてを設定したら[変更の保存]をクリックします。
4.[DBバックアップ][プラグイン]は特に設定を変更する必要はありません。
5.[宛先:フォルダ]タブを選択し、各種設定を行います。
【バックアップを格納するフォルダ】にはWordPressがインストールされている場所がデフォルトで表示されています。そのままでもいいですが、より分かりやすく管理するため、/home/◯◯◯.co.jp/public_html/wp-content/uploads/database-backup/などと設定するとよいでしょう。
【ファイルを削除】は何回分のバックアップ情報を残すかを選択します。ここでは30、つまり30日分のデータを保持する設定をします。
設定を終えたら[変更を保存]をクリックします。ここまでの操作でデータベースの自動バックアップの設定が完了します。
2-4.手動で今すぐバックアップする方法
別のサーバーにWordPressの中身を移し替える場合などには、スケジュールではなく手動での即時バックアップを行いましょう。この場合、サーバー上のファイルとデータベースを両方まとめてバックアップをとります。
1.左側のバーの[BackWPup]→[新規ジョブを追加]
2.[一般]タブを選択し、各種設定を行います。
【ジョブ名】には即時バックアップであることがわかる名前をつけましょう。
【ジョブタスク】には、[データベースのバックアップ]、[ファイルのバックアップ]、[インストール済みプラグインリスト]にチェックを入れます。
【アーカイブ形式】はこれまで同様、Windowsなら[Zip]を、Macなら[Tar GZip]を選択しましょう。
【バックアップファイルの保存方法】は[フォルダにバックアップ]を選択。
【エラー】はチェックを入れて、エラー発生時にメールが来るようにしてください。
すべて設定したら[変更を保存]をクリックします。
3.[スケジュール]タブを選び、各種設定を行います。
【ジョブの開始方法】は[手動]を選んでください。
設定したら[変更を保存]ボタンをクリックしてください。
4.[DBバックアップ]、[ファイル]、[プラグイン]は変更の必要がありません。
5.[宛先:フォルダ]タブをクリックし、各種設定を行います。
【バックアップを格納するフォルダ】にはWordPressがインストールされている場所がデフォルトで表示されていますが、分かりやすく管理するため、/home/◯◯◯.co.jp/public_html/wp-content/uploads/backupnow/などと設定するとよいでしょう。このフォルダ名をこれまでに設定したファイルやバックアップと同じ場所にすると、蓄積されていたバックアップファイルが全部消えてしまうので注意してください。この操作は一度きりのバックアップであり、次に設定するようにフォルダ内に保持するバックアップファイルは1つだけだからです。
【ファイルを削除】は一度きりのバックアップなので1回と入力します。
2-5.過去にバックアップしたファイルを確認する
ここで紹介しているバックアップ方法は、WordPressがインストールされているサーバー内にファイルが保存されます。直接アクセスしてもよいですが、以下の方法によりWordPressの管理画面からバックアップファイルをダウンロードすることなどが可能です。
1.左のバーの[BackWPup]をクリック。
2.写真で赤く囲んだところを選択することで、保存フォルダに直接アクセスできます。
3.まとめ
WordPressのバックアップはサーバー上のファイルと、データベースのデータをそれぞれ保存する必要がありますが、BackWPupを使えば両方のバックアップを定期的かつ自動的に実行できます。一度設定すればOKなので、時間があるときにじっくりチャレンジしてみてください。