
これってインターネット詐欺?という事態に直面していませんか。ここではインターネット詐欺の代表例を挙げていきますので、これらに該当あるいは類似していないかを確認してください。もし当てはまるようなら次に紹介している、すぐにとるべき行動を参考に対処してください。
インターネット詐欺は、それを行う業者があの手この手を次から次へと開発・改良し、私たちに仕向けてきます。それらに引っかからないようにするためには、それらの手口を知ることが重要だと言えます。
≪代表的なインターネット詐欺と対処法&予防策≫
また、インターネットの詐欺に遭った場合は、各都道府県の警察にあるサイバー犯罪相談窓口に連絡してください。実際のお金を支払ってしまったなどの被害が発生している場合は、警察へ被害届を出しましょう。そして振込口座が分かっている場合は、警察と金融機関に連携してもらい、口座の凍結措置をしてもらいましょう。
1.フィッシング詐欺
1-1.フィッシング詐欺とは
フィッシング詐欺とは、銀行やカード会社などの金融機関になりすましてユーザーに連絡をとり、不正に個人情報を聞き出そうとする手口です。一般的にはメールに偽のホームページアドレスを載せてアクセスさせ、そこで口座番号や暗証番号といった個人情報の入力を求めます。これに応じてしまうと、入力した情報が丸々と盗まれ、不正出金や不正利用といった被害に遭ってしまいます。
至急確認!ネットバンキング不正送金対策の具体的な手順でも、フィッシング詐欺、ネットバンクの不正出金について解説していますので参考にしてください。
≪類似ケース・SNSのアカウント停止詐欺≫
FacebookやTwitterなどSNSの運営を名乗り、ユーザーにアカウントが停止される旨を連絡します。そしてそれを解除するためにはアカウント情報やクレジットカード情報などが必要になるとウソの案内をし、個人情報を聞き出そうとする手口です。SNSを利用する若年層に、被害が拡大しています。
1-2.フィッシング詐欺にあってしまったときの対応策
サイバー犯罪相談窓口とともに、金融機関にも連絡して、被害の発生・拡大を防ぎます。泣寝入りNG!ネット通販詐欺からお金を取り戻す手順で、金融機関に連絡をしてから返金までのステップを解説しています。
またクレジットカードの情報が漏れてしまった場合は、番号等の変更や解約を行います。実際に不正利用の被害が発生しても補償される可能性がありますから、必ず申し出ることが重要です。
1-3.フィッシング詐欺を未然に防ぐ予防策
有名企業を装ったメールで、特定のURLにアクセスさせるのが、詐欺業者の手口です。有名企業のメールであってもまず疑ってかかり、どんな内容であろうと安易にリンクをクリックしないという警戒心を持つことが何よりの対策となります。
またこうしたフィッシングのメールは、文面の日本語がおかしかったり、メールアドレスのドメイン(@よりうしろの部分)が企業のそれではないといった、すぐに見抜けるケースもあります。
そもそも金融機関が、個人情報を洗いざらい求めることはありませんし、それを無防備なメールで行うこともないということを頭に入れておきましょう。
2.ワンクリック詐欺
2-1.ワンクリック詐欺とは
アダルトサイトや出会い系サイトにおいて、年齢確認ボタンや動画再生、画像リンクなどをクリックした途端に、「ご入会ありがとうございます!」等のメッセージを表示し、さらに請求を突きつけてくるケースが、ワンクリック詐欺です。IPアドレスやリモートホスト、プロバイダ情報などを表示することで、あたかも個人情報を掴んでいるのだと脅し、さらに支払期限やペナルティを明記することで、冷静な判断力を奪うというのが典型的な手口です。
不当な料金請求は断固無視!ワンクリック請求の対処法と実態で、ワンクリック詐欺の全体像について解説していますので参考にしてください。
≪類似ケース・ツークリック詐欺≫
ワンクリック詐欺が、ボタンやリンクのクリック1回で請求画面を表示させるのに対して、ツークリック詐欺では「本当に利用しますか?」などの確認ウインドウ画面を挟み、意思確認をさせたという体裁をとります。最初のクリック+意思確認のクリックと、2回のステップを踏ませることから、ツークリック詐欺と呼ばれます。
2-2.ワンクリック詐欺にあってしまったときの対応策
契約は成立していませんから、無視し続けて問題ありません。またIPアドレスなどにより、あなたの個人情報が特定されることはありませんので、心配は無用です。もし相手に連絡を取ってしまった場合は、しつこく請求される可能性があります。警察や国民生活センターに相談してください。
2-3.ワンクリック詐欺を未然に防ぐ予防策
怪しいサイトにはアクセスしないのが第一です。また安易にリンクや画像・動画をクリックしないことも重要です。そして万が一、ワンクリック請求の画面が表示されたとしても、冷静に無視を貫けば問題ありません。
最近はアダルト系だけではなく、芸能情報やゲーム攻略情報といった多くの人が興味を持つ分野にも、この手の詐欺が進出していることに注意してください。
3.ネット通販詐欺
3-1.ネット通販詐欺とは
インターネットでの通販やオークションでは、代金を支払ったのに「商品が届かない」、あるいは「明らかに違う商品が届く」といった詐欺行為が起こり得ます。またこうした事態に対しての「問い合わせや連絡ができない」「返品ができない」というトラブルもあることが特徴で、結局ユーザーが泣き寝入りするというケースに落ち着いてしまうのが大半です。
泣寝入りNG!ネット通販詐欺からお金を取り戻す手順にネット通販詐欺についてのくわしい解説があります。
≪類似ケース・オークション次点詐欺≫
出品者を装い、「落札者が辞退したので、次点であるあなたの入札価格で直接取引したい」といった交渉を持ちかけ、指定口座に入金させるという手口です。本来のオークションとは別の取引となるので、オークションサイトの補償制度を受けられなくなってしまいます。
3-2ネット通販詐欺にあってしまったときの対応策
代金を支払ってしまったなど、実際に金銭的な被害が生じている場合は、警察に被害届を出し、金融機関に口座の凍結措置をしてもらう手続きをとりましょう。またJADMA(公益社団法人日本通信販売協会)の「通販110番」に相談してみましょう。
3-3.ネット通販詐欺を未然に防ぐ予防策
銀行振込による前払いしか受け付けない、というのが詐欺通販サイトの基本的なスタンスですので、こうしたサイトは警戒が必要です。それに加えて、サイトに会社の情報や特商法の表記が無ければ、限りなくクロに近づくと言えます。
また、サイトやメールの日本語が不自然であったり、サイトで見慣れないフォントが使用されているケースは、外国人による通販詐欺の疑いがあります。
4.偽セキュリティソフト詐欺
4-1.偽セキュリティソフト詐欺とは
パソコンの画面に「あなたのパソコンはウイルスに感染しています。セキュリティ対策をしてください」といった警告を表示して、製品を押し売りしたり、クレジットカード番号をだまし取ろうとする手口がこれにあたります。この告知は、フリーソフトなどをインストールした際に、紛れ込んでくるという侵入経路が一般的です。
≪類似ケース・ファーミング詐欺≫
ウイルスや不正なプログラムが、パソコンの内部情報を書き換えてしまうこともあります。その影響で、ユーザーが正規のURL(金融機関など)にアクセスしたつもりでも、偽のサイトに誘導されてしまうという事態が起こります。そしてそこで入力した個人情報が、盗まれてしまいます。
4-2偽セキュリティソフト詐欺にあってしまったときの対応策
パソコンに最新のセキュリティソフトを導入し、侵入してしまったマルウェアを駆除しましょう。あわせて、原因になったと考えられるプログラムもアンインストールします。IPA(独立行政法人情報処理推進機構)セキュリティーセンター「情報セキュリティ安心相談窓口」に相談すれば、技術的なアドバイスをもらえます。
4-3.偽セキュリティソフト詐欺を未然に防ぐ予防策
パソコンに導入しているセキュリティソフト以外による警告は、本来表示されるはずがありません。この手の詐欺であると判断し、画面を閉じるなりキャンセルをするなりの対処をしてください。
侵入経路としては、フリーのソフトウェアをインストールするときに、同時に入り込むケースが多いようです。なるべく不必要なソフトはインストールしないよう心がけましょう。
5.まとめ
インターネット上には、あらゆる手段で私たちを狙う詐欺行為が多く存在します。ここで紹介した「個人情報を盗む」「架空請求を突きつける」「通販で騙す」「押し売りする」などが主な詐欺行為だといえますが、この他にもありとあらゆる手段を用いてくると警戒すべきでしょう。
詐欺行為を働く者は、無知に付け込んだり、泣き寝入りを期待して、詐欺を仕掛けてきます。インターネットと生活が切り離せない現代、私たち消費者はこうした詐欺行為への知識を身に着けておくべきだと言えるでしょう。