セキュリティ分野のパイオニア

過去と未来を覗いてみる

私たちは目覚ましく進化するデジタル世界に暮らし、想像を超えるスピードで高度化するテクノロジーを利用しています。デバイスをタップ、スワップ、クリックすれば世界中どこにでも飛んで行けます。このデジタル時代は私たちの新しいフロンティアであり、ノートンは誰もがその世界を安心して冒険する権利を持っていると考えています。ノートンの活動はすべて、その自由を、そしてデジタル時代の冒険者たちを守ることに重点を置いています。

シマンテックとパーソナルコンピューティングの台頭

1970年代、革新的なテクノロジーが出現しました。パーソナルコンピューターです。何年も前から職場にはスーパーコンピューターが導入されていましたが、PCはテクノロジーを真にパーソナルなものに変え、コンピューティングを各家庭に普及させました。しかし残念ながら、他の多くの発明と同様に、悪意ある人々はこうした新技術の弱点をすぐに見つけてしまうものです。最初のコンピューターウイルスが生み出されるまでに、そう長くはかかりませんでした。幸運にも、こうした初期のウイルスの多くは、感染したフロッピーディスクを介して伝染していくものだったので、比較的簡単に抑え込むことができました。ですが、インターネットによって世界中のコンピューターが接続されてしまうと、ウイルスは加速的に増大し、すべてのコンピューターユーザーがリスクにさらされるようになってしまいました。

米国において、シマンテックはこうしたコンピューターウイルスと戦う最初の企業の1つでした。シマンテックは、自然言語のデータベース技術のパイオニアであるGaryHendrixによって1982年に設立され、コンピューターに関する専門的なトレーニング無しで使用できる機能を備えた、ユーティリティプログラムやデータベースシステムへと発展していきました。Q&Aはシマンテックが最初に大きな成功を収めた製品で、目覚ましい売上を計上し、販売代理店の広範なリストが形成されました。しかし、成長を続ける中で、1つの主力商品ではその成長を維持できない可能性もまた認識していました。それから間もなくシマンテックは、お客様に最高のソリューションをすばやく提供するため、既存の製品と企業を買収する戦略に乗り出しました。1998年の終わりまでに、シマンテックのポートフォリオは20製品まで拡大し、その多くはユーティリティ製品でした。そして、さらに激化する競争を見据え、シマンテックは未開発の市場で、しかも顧客ベースを保護することができる分野、つまりウイルス対策ソフトウェアに重点を置く決断を下しました。

シマンテックとノートンブランドの誕生

シマンテックは1989年にDOSベースのウイルス対策プログラムの開発を開始しましたが、実際には同じ年にAppleコンピューター向けの最初のウイルス対策製品であるSymantecAntivirusforMacintosh(SAM)をリリースしました。この製品は順調に滑り出し、最初の月に10万ドルの売上を達成しました。

それ以上に重要なことは、SAMが、シマンテックの最初のウイルス対策製品であるだけでなく、まだ存在していない新種のウイルスすらもプログラムによって遮断および排除できるテクノロジーを適用することで、今日のノートンの基準を打ち立てたという事実です。SAMの成功と、ウイルス対策製品をさらに必要とするお客様のご要望に後押しされ、シマンテックは間もなくCertusCorporation社(Noviアンチウイルスの製造者)を買収しました。ユーティリティソフトウェア分野におけるシマンテックの実績から考えて、次にシマンテックが買収した企業がPeterNortonComputing社であったのは当然のことです(1990年)。同社はノートンユーティリティシフトウェアで非常によく知られた企業でした。そのわずか1年後、ノートンアンチウイルスforPCが発売されました。これはシマンテックがコンシューマ市場に重点を置いた最初のソフトウェアです。この10年の間に、WorldWideWebの使用が飛躍的に伸びる中、シマンテックはまた別の技術革新を成し遂げています。それが「ライブアップデート」です。これはWebベースのプログラムで、顧客がシマンテックのWebサイトからウイルス定義とファイアウォール規則をダウンロードすることにより、関連製品を最新状態に保つというものでした。このライブアップデートのシステムによってシマンテックは、ソフトウェアそのものを再インストールするのではなく、お客様がベース製品にコードを動的に追加できる仕組みを提供する最初の企業になりました。

シマンテックとMelissaウイルスの遭遇

シマンテックとウイルス対策を巡るストーリーは、ノートンブランドの登場では終わりません。ノートンがコンシューマ製品向けにそのエンタープライズテクノロジーを活用し始めている間にも、シマンテックは、自社をあらゆる面においてセキュリティ保護したいと考えるビジネス向けのソリューションを構築し続けました。そして、1999年3月26日、シマンテックと世界は、Melissaと遭遇したのです。電子メールによるMelissaウイルスは、当時最も増殖スピードが速いプログラムでした。これは感染した1台のコンピューターが、電子メールによって50人の連絡先アカウントにウイルスをばらまくという感染方法で、世界中の注目を集めました。このとき、何千人もの人々がシマンテックに解決策を求めてきたことから、シマンテックは確信しました。同社がセキュリティ分野では業界のリーダーであり、この新しいリスクに対する責任があるということです。そして、ライブアップデートとノートンアンチウイルスの両方が、このウイルスに対抗するためのソリューションを提供しました。Melissaの余波を受け、シマンテックは自社のウイルス対策ビジネスの重要性を認識し、ウイルス対策に関する知的財産を追加し続けていきました。こうしたテクノロジーとグローバルなインテリジェンスを集めたネットワークの巨大な集合体こそが、今日のノートンのコンシューマセキュリティ製品の核を形成し、デジタル世界の冒険者たちをオンラインの脅威から保護し続けています。

ノートンの現在、そして未来

25年前の初回リリース以来、ウイルス対策ソリューションの道を切り開いてきたシマンテック、特にノートンブランドは、今やコンピューターセキュリティの代名詞とも言えます。テクノロジーが高度化および複雑化し、デジタル領域を活用したいという人々の意識が高まる中でも、ノートンは常にコンピューターセキュリティの先頭に立ち続けています。家庭、職場、外出先のどこにおいてもお客様をすべてのデジタル世界の脅威から保護できるよう、守備範囲を広げてきました。現在のノートンは、ノートンセキュリティやノートンモバイルセキュリティなどの製品によって、28カ国、4,300万人のお客様をPC、Mac、スマートフォン、タブレットに対する脅威から保護しています。私たちは、デジタル世界の未来でもセキュリティの旗手として、すべてのセキュリティ企業に対する基準を確立することで、これからもパイオニアであり続けます。ノートンでは、お客様の保護に自信を持つ証として、VirusProtectionPromiseを提供しています。お客様をウイルスフリーの状態にすることを約束し、返金保証を行っているセキュリティ企業はほかにありません。私たちは、セキュリティの未来を切り開き、お客様のニーズに応えて変化していくだけでなく、現在から未来の世代のデジタル世界の冒険者たちを保護するための新しい方法を導入し、進化させていくために、熱意を持って取り組んでいます。